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2008年1月 3日 (木)

謹賀新年 2008年子年

本年も宜しくお願い申し上げます。

080103sisimai_2 正月三日、年賀状の返事を出しに沼袋郵便局まで出かけると、あら、珍し、お囃子にのせて踊る獅子舞に出会いました(写真:上)。地区青年会のお囃子の会が昨年から始めたとのこと。一軒一軒回るのではなく、事前に舞わせてくれる〝協力者〟を募っておくらしい。うれしくなって、後に付いて回っている子どもたちと一緒に数軒回りました。

MANAの年賀状は「天空を舞う[飛鼠:ヒソ]」のことを書きました。画像は、「山海経広注」(早稲田LDB:康煕6年序版より)の「山海経図:獣属」よりとりました。この図になった「飛び鼠」(ヒソ)は、同図を使用している日本語翻訳版「山海経―中国古代の神話世界」(高島三良訳)で使用しているテキストと画像と同じものです。同書では、第三北山經のうち、「北山の三の巻」(60ページ)に載っています。年賀状の文面に若干加筆して次に載せます。

Hisosengaikyou干支の魚と飛び鼠:本年もよろしくお願いいたします。

 和魚名に子の付くサカナを探すと、ネズミザメ、ネズミギス、ネズミヒゲ、ネズミダラ、ネズミギンポ、ネズミゴチ、ネズミフグ、ネズミカジカ、他にネズミダラのアタマに、スルガ・キヘリを冠した10種が見つかった。長いヒゲと細い尾、小さな目、鼠色の体色などのイメージを重ねて付けられた名前でしょう。また、ネズッポ等の方言愛称をも加えればもう少し数は増えそうです。

 日本では、ネズミ(鼠)というと、夜・闇・地下を象徴する獣ですが、中国の古い神話世界の空想上の動植物類がたくさん登場する「山海経」という文章には、背中の毛を逆立たせて天空を飛ぶヒソという頭鼠体兎の奇獣譚が載っています。

 日本でも、寝盗(ネ・ヌスミ)の転(「言海」)の語源説にあるように良(好)からぬケモノとして処遇されていますが、夜の眼:ヨメから、嫁:娵をも連想させて「嫁の君」と呼び、年の初めに祝詞がわりに古くから使っていたといいます(物類称呼:岩波文庫版34ページ)。

 十二支の子を語る以上は、年初から凶では、あまりにつごうが悪いと、大黒天を守り豊穣をもたらす福鼠の経典からの引用譚のように、暗から明へと切り替わる喩が現実となるような干支として解釈してきたのでしょう。

●参照:【物類称呼】(岩波文庫版)の原文および【嬉遊笑覧】の「鼠のよめ入り」の記事は「本文(続き)」をご覧ください。

物類称呼】(岩波文庫版:MANAにより句読点ほか現代表記に追加修正しました):鼠  ねずみ○関西にて、よめ、又、よめが君という。上野(コウズケ)にて、夜(よる)のもの、又、よめ、又、おふく、又、むすめなどいう。東国にも、よめとよぶ所多し。遠江(トウトウミ)国には、年始にばかり、よめ、とよぶ。基角(宝井)が発句に

 「明る夜もほのかにうれしよめがきみ」

嵯峨(さがの)住、去来(きょらい)(向井)が曰く、「除夜より元朝かけて、鼠の事を、嫁が君と云にや」。本説はしらずとぞ。野坡が云う、「嫁が君は春気にてねずみの事なり」。今按うに、年の始には、萬のこと祝詞を述べ侍る物にしあれば、寝起(ねおき)と云える詞を忌み憚りて、いねつむ、いねあぐる、など唱うるたぐい数多く有り。鼠も寝のひびきはべれば、嫁が君とよぶにてやあらん。又、春気というときは、春三月のことなれば、いかが有るべきか。尚説有り。ここに略す。

嬉遊笑覧】(緑園書房版:MANAにより句読点ほか現代表記に追加修正しました)○又鼠のよめ入りということ[薬師通夜物語](寛永二十年の飢饉の時の双紙)いにしえは鼠のよめ入りとて果報の物と世にいはれ云々。白鼠、野鼠、小鼠、二十日ねずみ、こねら、おねら、おねの子産屋の内の赤鼠に至る迄、皆是飢鰹に及び申す云々、こねらは子鼠、おねらは雌の子鼠か。[狂歌咄](五)古き歌に「よめの子のこねらはいかになりぬらん、あならうつくしとおもほゆるかな」。[物類称呼]に、鼠開西にてよめ又嫁が君、……〔MANA:以下上記に同じ略〕。此名あるより鼠の嫁入という諺は出きしなるべし。又、鼠を夜の 物、狐を夜のとの〔殿〕という似たる名なり。おもうに狐の嫁入りは鼠の後なるべし。

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