2006年12月19日 (火)

「アサクサノリ―ノリの自然誌」展が開催されます

061223千葉県立中央博物館分館「海の博物館」の企画展示

平成18年12月23日(土・祝)~19年4月8日(日)まで、同上「海の博物館」にて開催されます。同展示は、平成18年マリンサイエンスギャラリー企画の一環で行われ、同館のアサクサノリ研究者の菊地則雄さんが担当されるものです。

菊地さんからのお知らせ文書では「これまで、多くの皆様にご指導、ご協力をいただきながら行ってきたアマノリ属植物の調査研究の成果を元に、日本人になじみの深い食材であるノリ(海苔)について、ノリの種類、ノリの生活、絶滅のおそれのあるノリたちの3つを主体に、生きものとしてのノリの姿を、アサクサノリを中心に紹介するつもりです。」とあります。

22ページにわたる同タイトルの展示解説書もとても充実しています。目次だけ紹介しておきますと、

「はじめに」/「アサクサノリ小史」/「アサクサノリってどんな生きもの?」/「アサクサノリの生活」/「絶滅のおそれのあるアサクサノリ」/「復活!アサクサノリ養殖」/「日本のアマノリ28種」/「謝辞」/「ノリの生物学に関する参考書、図鑑類」

です。

●会場への案内等は同館ホームページ

http://www.chiba-muse.or.jp/UMIHAKU/

をご覧下さい。(MANA)

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多摩川河口で発見されたアサクサノリの鑑定論文が掲載されました

アサクサノリ鑑定論文が学会誌に掲載

Kikutiasakusanori01アサクサノリ養殖復活プロジェクトの藻類学研究者としての協力者である菊地則雄さん(千葉県中央博物館分館・海の博物館)が、執筆した、多摩川河口で発見した紅藻(アサクサノリ?)のDNA鑑定や生活史研究をまとめて「この紅藻はやはり〝アサクサノリだった〟」と結論付けた鑑定論文が、日本藻類学会の学会誌「藻類」54号に掲載されました。

論文のタイトルは「東京湾多摩川河口干潟におけるKikutiasakusanori02絶滅危惧種アサクサノリ(紅藻)の生育状況とその形態」(菊地則雄海の博物館・二羽恭介兵庫県農林水産技術総合センター)です。

同論文は学術論文ですが、とても重要な論文で、既存研究者たちの研究との対比と検証の末に結論付けていることから、これからの海苔養殖研究のためにもさらに研究が重ねられるきっかけとなればと、ご関心のある方は、MANAまでメールをいただければ、菊地さんに確認とご了解をいただいた上で、お送りしたいと思います。

●また、論文を読んでご意見等をいただければ、ブログ管理人あてのメールでも、本ブログへのコメントでも、菊地さんにも連絡をし、必要なら回答をしていただきます。(MANA)

写真解説(上)東京湾多摩川河口のアサクサノリ生育地。冬季に、干潟に生えるヨシの根元にアサクサノリが着生する。対岸は東京国際空港。(平成18年度マリンサイエンスギャラリー「アサクサノリ―ノリの自然誌」PostCardより)

写真解説(下)東京湾多摩川河口干潟のヨシの根元に生えるアサクサノリ(左)とその標本(右)。(同上)

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2006年11月12日 (日)

快挙!アサクサノリ生産に成功!

アサクサノリ生産に成功!

20061111_2467081asakusanori_1のニュースが「盤州里海の会」金萬さんから入ってきた。

http://kinnori.jugem.jp/

おめでとう。ご苦労さん。快挙です。今年のノリ養殖環境は気温が高く、海水温が下がらず苦戦が伝えられ続けていました。白グサレ病や成長不足で、金萬さんのクチからは、今年も「またダメか!」という予測も聞かれていただけに、アサクサノリ生産成功の知らせに、わがことのようにうれしく、ほっとした感があります。

 11月10日には、同会のアサクサノリ復活プロジェクトにチャレンジしている近藤博一さんが約1000枚のアサクサノリ生産に成功しています。

 今日(11日)、金萬智男さんは、3100枚のアサクサノリ生産に成功。金萬報告によれば、加工場で多少トラブルがあり、290g(100枚)の「厚さ」がベストだったのが300g
~350gと、通常規格より厚目の海苔に仕上がってしまったということです。金萬さんは「まあ仕方ない。味は、深みがあり、アサクサノリの特徴が出た海苔だと思います。」と知らせてくれました。

 2年前の2004年11月に、仲間の井上通さんが、計画開始4年目にしてはじめて3000枚生産に成功していますが、翌年はだれも生産できず、金萬さんたちは今年にかけていただけに、海苔養殖環境が悪いなかで、よくぞ生産成功にこぎつけました。プロジェクトリーダーの金萬さんからすれば、井上さん、近藤さんに次いで3人目の成功ですが、6年越しの努力が実ったわけです。

 この知らせを聞いて、「早く食べてみたい」という思いを抱いたのは、食いしん坊のMANAだけではないようでした。本日午後6時からいつもの「やまよ」食堂で、盤州里海の会の忘年会、反省会と試食会をかねた会合が開かれるというので、参加することにします。ああ楽しみだ。そして、金萬さん、井上さん、実形さん、元木さん、石川さんらの顔を拝みにいくことにしよう。(写真は金萬さんのホームページからお借りしました)

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